お姉ちゃんに手を引かれ、月明かりがベットを照らす部屋へと連れ込まれる。お姉ちゃんの部屋はいつも甘い香りがして、入った途端、胸の奥がじんわりと熱くなる。股の奥も……きゅんと疼く。
青銀の長髪をふわりと揺らして、お姉ちゃんがベッドに腰を下ろすと、ギシリと軋む音が立った。続けて、お姉ちゃんがそっと服の裾に手をかけると、ほんのりと赤みがかった透き通る素肌が顕になる。常夜灯がたゆんと溢れた乳房に影を作り、艶かしい凹凸を際立たせていた。私の目は吸い寄せられる様にそれを見てしまう。息が荒くなる。呼吸が……足りない。
そして、お姉ちゃんは、立ち尽くす私に向かって両腕を広げ、甘く囁いた。
「なぁら❤︎……こっちおいで……」
蕩けるような猫撫で声が耳をくすぐる。甘くて、優しい音が、脳の奥まで溶かすように沁み込んできた。
「ぉ……お姉ちゃんっ……」
私は吸い寄せられるように、お姉ちゃんの胸に顔を埋めた。ふわりと、鼻腔を満たすのは、誰よりも何よりも私を安心させてくれる、大好きな香り。
柔らかな膨らみに頬を寄せると、包み込まれるような温もりに体が緩んでいく。
「奈良はほんとに、甘えん坊なんだから……じゃあ、奈良も服、脱ごっか……」
「う……うん……」
お姉ちゃんの指が、私のパジャマのボタンにそっと触れる。ひとつ、ふたつと外されるたび、蒼い瞳が甘く細められ、熱を帯びていくのがわかった。
全てのボタンが外れると、ためらいなく、お姉ちゃんの指先がパジャマを剥いでいく。肌に空調の冷気が触れ、背筋がぞくりと震えた。
「奈良はほんとーに可愛いっ……じゃあ、今日もはじめようね❤︎……なぁら❤︎」
「ぁ……ぇぁ……ぅ、うん……お姉ちゃんっ……」
私はお姉ちゃんに逆らえない。いつも頼ってばかり、甘えてばかりの私は、お姉ちゃんの言葉ひとつで、簡単に従ってしまう。
だって、お姉ちゃんには絶対に、ぜっったいに嫌われたくないから。
「ぁ……やだぁっ…………んっ……」
「もうこんなに濡らして……ほんとうに…シスコン妹なんだから……」
お姉ちゃんの手が、私の奥を這う。くちゅ、くちゅ、と恥ずかしい音が響くたび、体の奥がきゅんと疼いてしまう。
私は今日も、お姉ちゃんに抗えない。
――そして、お姉ちゃんに犯される。
――いや、犯してもらえる……。
25
2025.10